そしてシャーシとボディカバーを元通りに合体させてビス留めし、最後に脱落した右ドアミラーを元あった位置に接着剤で固定しました。
案の定ボディとシャーシは、元通り3ヵ所ビス留めで上手く結合固定出来ました。
それにしても何故このような事態が発生したのでしょう。
アールエーアール鈴鹿はコナン君やシャーロックではありませんので名推理は出来ませんが、私なりに推測しますと、車体をケース台座に巻き付けて固定していた発泡ポリエチレンシートを剥がす際に気になったのですが、かなり強い力で車体が台座に押し付けられるほど強力に発泡ポリエチレンシートが巻き付けられていました。
このことと、上記のフロント左ホイールの車軸スリーブ破損の状態から推定されることは、必要以上に強い力で車両本体が台座に押し付けられたために、フロント左ホイールの車軸スリーブが破損して外れてしまったと考えられます。
そしてそれはたぶん輸送中荷物に多少の外的な衝撃が加わった程度では決してこうはならないと推測します。
要するに出荷のための荷造りの際に、発泡ポリエチレンシートを巻き付けて車両本体を台座に固定する作業中に、必要以上に車両本体と台座を手で強く掴んだことによるアクシデントであると私は結論づけています。
そしてたぶんそれがシャーシ後部2ヵ所のビス留め穴の欠損にまで及んだのではないかと考えています。
またその際にはシャーシから外れたボディカバーが、外部からの圧力等で動いてしまったことにより、助手席ベンチシートや右ドア内張が外れしまったり、右ドアミラーの脱落にも繋がったのでは無いかと思われます。
つまりこれは輸送中のアクシデントなどではなく、あくまでも私の見立てですが明らかに人為的なミスによるものだと思います。
しかしだからと云って今回の件について、相手側を非難するつもりはさらさらありません。
何故ならばそれが例え人的ミスによるものだとしても、あくまでもそれは推測に過ぎませんし、例えそれが事実であったとしても、そのようなミスは誰しもがあることです。
ましてやそこにつまらぬ作為や悪意などはまったく想像出来ませんので、これは結果として互いに望まぬ偶発的な不作為のアクシデントが発生してしまったとこの際きっぱり諦めることにしました。
しかもこのことによって私が被った損害というのは、外見からはまず判らないミニカーの損傷
(シャーシのネジ取り付け穴)だけですし、元々そこまで熱心なミニカーコレクターでもありません。
ましてやこれが今後私に何か不利益をもたらすこともありませんので、ちょっと不運でしたがノープロブレムだと云えるでしょう。
さて無事に修復を終えたこの
CITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE に話を戻したいと思います。
この
CITROEN C35と云うミニバンは、
1974年
3月から
1991年にかけて販売された車両総重量
3.5トン
(その名前が示すように)の商用車で、シトロエンとイタリアの
フィアットによる初の技術提携によって生み出され、
1991年まで生産されたユーティリティービークルでした。
2024年3月27日
この
CITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE は、前回3月15日に
Herpa MAN F8 Box semitrailer „Michelin“ 1/87を注文してからそのわずか
12日後に注文しましたので、このときは未だ
Herpa MAN F8 の小包も届いていません。
これで「
もうおしまい」詐欺もここにオシマイにすべく、この日この
CITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE を購入しました。
それではなぜこの
MiniCarの購入で打ち止めにするのかと申しますと、この
MICHELIN Tire Service Car はアールエーアール鈴鹿がこれまで尋常ならざる拘りで収集してきた
CITROEN type H MICHELIN Tire Service Car が8台もありますが、この
CITROEN C35の
MICHELIN Tire Service Car はその
CITROEN type H MICHELIN Tire Service Car の後継となった車両なのです。
ただしこのモデルはミニカー市場では
CITROEN type H MICHELIN Tire Service Car ほど多数モデル化はされていません。
それは
CITROEN type H MICHELIN Tire Service Car ほどミニカーとしての魅力つまり商品性が無かったと云うことだと思います。
かく言う私も
CITROEN type H MICHELIN Tire Service Car の後継車両があったことなど、この
CITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE を見るまでまったく知りませんでした。
事ほど左様にある意味このアールエーアール鈴鹿にとってかなり重要なコレクションになると思い、この度アールエーアール鈴鹿の
MiniCar Collection の最後を飾るに相応しい
Miniature Car であると考えた次第です。
そしてもう一つ決定的な理由として、これ以上コレクションが増えると
MyGarageの展示スペースが物理的に確保出来ないという現実もありました。
早速エアーキャップシートの包みを剥がしました。
ところが何か様子が変です。
CITROEN C35は
CITROEN type H の後継車という話をしましたが、正確には
1987年まではイタリアのフィアット製であり、フランスでは
C35、イタリアでは
フィアット242として販売されました。
そして
242と
C35は
1987年にフィアット社が生産を停止した後にフランスの自動車部品会社ショーソンが生産を引き継ぎ、
C35は
C32とともに
1991年まで生産されました
当時のフランスでは、C35は主にPeugeot J7やRenault Master I と競合していました。
次に接着が取れて外れてしまった助手席ベンチシートと右ドアの内張を元通りシャーシに接着剤で固定しました。
続いてフロント右ホイールと車軸をシャーシに戻し、外れてしまったフロント左ホイールを接着剤でしっかり車軸に固定しました。
このときには外れてしまったフロント左ホイールの車軸に差し込んで固定するスリーブ状の部分も破損していることに気がつきました。(たぶんこれが最大の要因)
最初に発見した樹脂製の破片がその破損部分だったのです。
フィアット242はイタリアとヨーロッパで、シトロエンC35はほぼフランスで販売され、フィアット242はフィアット238やフォードトランジットがニッチで行ったようにヨーロッパ市場を席巻しました。
アールエーアール鈴鹿としては、シトロエンC35だろうとフィアット242だろうとこの際どちらでもかまいません。
要するにCITROEN type H MICHELIN Tire Service Carのボディカラーとデザインを踏襲していることこそが最大の関心事だと云うことです。
その際に気付いたのですが、シャーシをボディーに取り付けるビス穴は、フロント側に1ヵ所、リア側に左右2ヵ所あるのですが、何故かリア側の左右2ヵ所ともビス穴の外側の部分が破損して半分以上欠落していました。
ディスプレイケースを開けたとき2, 3コの樹脂製の小片が出てきましたので、それらがたぶんこの破損した破片だと思われます。
ミニカーは専用のディスプレイケースに収められていましたので、そのケースごとこうしてエアーキャップシートで丁寧に包まれていました。
日本に到着した後の配送は日本郵便でした。
梱包はダンボールの小包でとてもしっかりした荷物でした。
これはもはや修復などは不可能であると覚悟しました。
しかし少なくとも左右ともネジ穴の半分はシャーシに残っていますので、シャーシのフロント側さえしっかり固定すれば、このままの状態でも軽くネジで押さえる程度の固定は可能だと判断し、この状態のままシャーシとボディカバーをネジで結合することにしました。
斯くしてこの CITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE は残念ながら最後のコレクションとなる予定ですがそれでも決してお安くない買い物でした。
ただそれだけの価値はあると考えて、この際思い切って購入することに決めました。
またこのCITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE はALTAYA ブランドでメーカーはixoであることが判っています。
ただし実際に製造は香港なのかバングラデシュかは判りません。
ALTAYA ラリー支援車両のシリーズにもCITROEN C35 がラインナップされていることからバングラデシュ製の可能性は高いと思っています。
さてこれで足かけ2年に渡って励んで参りましたミニカーの収集も、今回若干ケチが付いたもののこのCITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE の紹介を持ってとうとう本当に幕を閉じることになりました。
この後は未だにガレージ展示が済んでいないミニカーが、コレを含めて多数ありますので、その展示が全て完了した時点でアールエーアール鈴鹿のMiniCar Collection の完成ということになります。
その展示についてはいずれ作業の様子などをリポートする予定ですので、どうか楽しみにお待ち頂ければ幸いです。
そこで早速修理に取り掛かりました。
まず車両本体を台座から取り外しました。
ところがこのミニカーに使用されているネジは、玩具や文房具などのいたずら防止用として良く用いられている三角(えぼしロック)穴ビスでした。
しかしそれは精密マイナスドライバーを2本組み合わせれば簡単に回りますので、取り外すのはそれほど難しいことではありません。
そして車体を台座から取り外し、次にシャシーとボディーカバーを切り離しました。
しかしこのときはそうと決めましたので、早速透明ダストカバーをケース台座に固定していたセロテープを剥がし、車体を台座に巻き付けて固定していた発泡ポリエチレンシートも取り外しまして、ディスプレイケースの中にあった台座に固定されたミニカーとその関係部品を全て取り出しました。
これだけのものが出て参りました。
左からバンパー、右ホイールと車軸、その手前に何かの樹脂パーツの小片が2コ、左ホイール、右ドアミラー、助手席ベンチシート、右ドア内張 と実に酷い状態です。
ディスプレイケースの背面にもこのような何かのパーツの破片のようなものが見えます。
通常であればここで発送元にクレームを入れて、返品するという道もありましたが、それには一定時間も掛かりますし手続きが面倒臭いということもあって、それをしないで修復するという選択肢をここで敢えて取ることにしました。
後から考えたらこれはとても愚かな選択だったと思います。
こうなっています。
それにしてもどうしたらこうなるのかまったく理解に苦しみます。
このフロントもバンパーが取れて、車両の右サイドに落ちているのが見えました。
そしてフロント右ホイールが、車両の右側に飛び出しているのも確認出来ました。
これでお判りになると思います。
なんと左フロントホイールが完全に欠落しています。
ここまでくるとかなり大変なことになっているのを実感せざるを得ませんでした。
一瞬我が目を疑いましたが間違いありません。
しかも実は様子がおかしいのはこれだけでは無かったのです。
ディスプレイケースの左下の隅に、なんとこれは右ドアミラーが脱落しているではありませんか。
専用ディスプレイケースの存在は、注文時にeBay USAの販売ページに掲載された画像で確認済みでしたし、タイトルにもCITROEN C35 1/43 IXO MICHELIN ALTAYA EN BOITE つまり「シトロエン C35 1/43 IXO ミシュラン アルタヤ ボックス入り」とありましたので、間違いありません。
またこのディスプレイケース付きだったことも、この度の購入の大切な決め手になりました。
ダンボール箱を開けるとこのように箱一杯の発泡スチロール緩衝材が詰められていました。
これなら輸送中ある程度の衝撃には充分に耐えられるのでは無いかと思います。
2024年4月18日
発送者はフランスでしたが、欧州における配送業者はベルギーのBpostでした。
追跡番号も付されてましたので、安心してBpost International で荷物を追うことが出来ました。
4月2日に発送されこの日に無事到着しました。
発送から到着するまで16日掛かりました。