次は思い切って5分にしました。
溶液の温度もたぶん同じです。
もちろん300ccの容量も変わりません。
熱湯も同様!
ポットも大正解!
腐蝕液も新品を使います。
自作アームが、溶液を吸ってメチャクチャしっかりしています。(笑)
自画自賛ですが、まったく素晴らしいツールだと感心しました。
次!(笑)
エッチングスタート!
ということで、溶液についてはこれまでとまったく同じです。
で、腐蝕液はどうするか?
ちょっと勿体ないのではとも思いましたが、これまでと同様に腐蝕液200cc+熱湯300ccは変えずに、処理の度に新しい溶液を使うことにしました。
つまりこれまでの倍の溶液が必要になるわけですが、溶液の使い回しは結局反応時間を変化させることになりかねないので、データの取得上の問題もあると考えました。
また、溶液自体を半分にすることも考えましたが、それでは溶液面の高さが変わってしまい、現在の自作アームではそのまま対応出来ませんし、やはり処理の条件を変えるのは良くないと判断して、この設定を選択しました。
もちろん処理後の作業も手を抜かずに、バケツに予め消石灰を水で溶いたものを用意して、まずそれにレンズを自作アームごと浸けて、確実に反応を止めた後、たっぷりの水道水で溶液を完全に洗い流しました。
まあここで確認するまでもなく、後処理の最中に既に結果は分かっていました。
まるで長すぎます。
たった20分の反応時間でこの有様。
前回よりも酷い状態でした。
これはたぶんアームの端にセットした2枚です。
あまりの反応の速さに、結局約20分で作業を止めました。
これは、処理を止めるとほぼ同時に止めたタイマー表示です。
バットの下からもレンズの腐蝕の具合を撮影しようと、ライトの光も当てて撮ってみました。
しかし腐蝕液の濁りが酷くて、このように反応の様子はほとんど見えませんでした。
前回の本番と同様に、1分と経たぬ内にかなり激しく反応が始まりました。
エッチング処理を開始しました!
同時にキッチンタイマーもスタート!
今回は溶液の温度を測ってみました。
54℃でした。
つまり毎回大体このくらいの温度だということです。
腐蝕液200ccも前回と同じです。
むしろ同じにしないと、失敗したとき正確なデータが取れませんからね。
割り箸と木綿糸で作った自作アームは、乾燥するとパーツが縮んで結合部分がやや緩くなって全体がグラグラしますが、気を遣うほどの問題はありませんでした。
処理中に膨らんでしっかりしてくると思います。
ヒニールテープでの固定も、対象物がアームに確実に密着するよう、出来る限り強くしっかりと接着させしました。
この作業も熟練してきました。(笑)
続いてコレもお約束です。
色を赤にしたのは、マスキング部分が判りやすくと考えて選びましたが、ここまで使用してきてやはり大正解でした。
ただこうして見ると、業者購入では無かったアルミ表面の細かなキズが、一抹の不安定要素ではあります。
このキズが、エッチング処理に悪影響を及ぼさなければよいのですが…
エッチング処理用マスキングシートの貼り込みも終わりました。
このマスキングシートの貼り込み作業も、実に手際よくますます正確に出来るようになってきました。
次にエッチング処理用のマスキングシートを貼り込みました。
プレス完了!
あの絶妙なプレスラインも健在です。
ということは、塩ビ管の止水栓内側の球面凹みの三次曲面が、お茶碗の凹みとほぼ同等だったということですね。
私の選択に間違いは無かったということでしょうか。(笑)
この水の入ったポリタンクの重石も前回と同様です。
作業は格段に能率が上がりました。
特にボールジョイント理論の実践は、前回のお茶碗の時よりも無造作に作業をすることが出来て、とても助かりました。
事ほど左様に、塩ビ管パーツ流用の効果はバツグンでした。
この後の戻しプレスも前回同様実施していますが、今回は特に画像はありません。
これはお茶碗の時と同じです。
そしてこれらオス型とメス型をこうして合体させます。
もう充分にお判りいただけたでしょう?
ここでちょっと絶妙なのは、オス型とメス型との間に出来た、この3ミリほどの隙間です。
別に計算していた訳ではありませんが、つまりこの隙間が、前回詳細に説明した微妙な円を描くような斜めプレスを掛けるためには、絶対必要な隙間なのです♪(ボールジョイント理論)
しかも過度な傾斜は、外側の止水管によって抑制されています。
これを絶妙と言わずしてなんと言いうのでしょう!
そこに、先ほど裏面に両面テープを貼り付けたレンズを、こうしてプレスのオス型先端に互いの円の中心を揃えて貼り付けます。
何故こうするかって?
当然です!
何故かというと、プレスのオス型とレンズは、プレスの作業中に絶対に密着している必要があるからです。
逆にメス型とレンズは動いた方が良いということです。
例のボールジョイント理論です♪
常に安定的に理想的なプレスラインを生み出すための、必要最低限の工夫がコレです。
このように、コレもガムテープで合体させます。
そしてもう一つ一緒に購入してきた塩ビ管の平らな止水栓の直径の小さい方ですが、このエサ容器のプレスオス型と併用します。
前回のエッチング処理失敗からただボーっと10日間以上過ごしていたわけではありません。
ある日、カーマホームセンターでコレを探して購入してきました。
塩ビ配管用のパーツです。
決して配管用に購入した訳ではありません。
左側は随分大きな止水栓ですが、内部の球面の凹みがとても重要です。
2種類陳列されていましたが、検討の結果コチラの方が球面の曲率や形が私のお茶碗とよく似ていたので購入しました。
右側のものは、次の使用方法を見て頂ければ、説明は不要かと思います。
何度も繰り返す内に、この手の作業は本当に手慣れてきました。
今回は新しい試みを実施しました。
ご覧のように、大雑把に丸く切り抜いた標準的な紙製の両面テープを、マスキングシートを貼ったレンズ裏面の中央に貼っています。
レンズ(アルミ丸板)・マスキングシート貼付用ツール、CDケース蓋とセンターキャップリングを活用して、レンズの正確な位置にマスキングシートを貼り付けます。
アプリケーションシートを一枚づつ小分けします。
こちらはアームの中段にセットした2枚です。
この2枚はさらに酷く、マスキング部分以外はほぼ全体的に抜け落ちています。
がっかりというか、ある程度覚悟していたのか、やっぱりねという無力感がやたら強かったように記憶しています。
いちいちマスキングシートを剥がす気にもなりません。
さて、反応時間の設定ですが、これは大いに迷いました。
前回のデータは全く当てにはなりませんので、正直まったく自信がありませんでした。
ただ前回の45分以上というのは、絶対に長すぎると思いましたので…
自作エッチングアームにDIYカットアルミレンズをセットして、さあリベンジなるか?
業者から購入した円板で製作したレンズと比べても、何ら遜色の無い仕上がりだと思います。
今回は業者から購入したアルミ円板ではありませんので、表面には特にマスキングシートは貼っていません。
丸板をカットしたときからプレス作業まで、特に板表面を傷つけるような心配は無いと判断しました。
このように仕上がりは上々です。
さあ!
この新兵器を早速使用します。
4分でも充分に腐蝕しています。
なによりも「SUZUKA」の文字が痩せていません。
しかし、右側の物は「R」の上右の輪郭線と「SUZUKA」の「A」の上部分が欠けてしまってます。
マスキングシートの密着が甘かったのか、アルミ表面のキズに問題があったのか定かではありませんが、これは明らかにボツです。
先ほどよりもさらに反応が早いようです。
結局この反応を見て、約10分で引き上げました。
おいおいこの期に及んでまだ設定時間が16分かよ?
などと今なら云えますが、このときはまだある程度の深掘りをイメージしていたようで、これでもギリギリの判断だったようです。(笑)
さあ反応が始まった!
反応を見て結局約4分で引き上げました。
エッチング面の抜けはどうやら無くなりました。
ただマスク痩せが少し気になりました。
腐蝕液を薄めるために加える熱湯300ccも、同じです。
熟練した作業が生み出す作品には、何故か「美」があります。(笑)
結局使えそうなのは、この1枚だけでした。
この結果をどう評価するかは、今後の展開に掛かってくると思います。
しかし、今回は確実に一定の成果を上げることが出来ました。
一番の収穫は、前回結果的に長すぎた反応時間を、今回3回のチャレンジを経てなんと4分まで縮めることが出来たことだと思います。
決して反応時間の短縮が目的ではありませんが、短時間で満足出来るエッチング効果が得られることが判っただけでも、今後の展開にある程度確信を持てたことは間違い無いと思います。
これが、お先真っ暗だった前回との大きな違いだと思います。
もうお判りですよね♪
球面の止水栓だけでは全く安定しませんので、このようにガムテープで合体させて使います。
実際コレを何に使うか?
どうも勘の鈍い方に説明しますと、前回の自己流プレスのときにメス型にお茶碗を活用しましたが、糸底の直径が小さいので安定性には甚だ疑問があり、作業にはとても気を遣いました。
今回はその心配を払拭するためにコレを使います♪
2017年6月13日
そして
昨日製作した自作アルミ丸板を早速使用して、ホイールセンターキャップレンズ製作に再チャレンジします。
まず最初に、レンズ裏のマスキング用カッテイングシートをカットしました。
容量も同じです。
ここで昇圧器用のサイドテーブルを外しました。
バットの下方から観察することを目的に使っていましたが、ほとんど対象物の反応は目視出来ませんでしたので、無用と判断し撤去しました。
これによって作業台もスッキリして、作業性は確実に向上しました。(笑)
これで良いかどうかは、結果で判断することにして、今回は取りあえずこのやり方で進めようと決めました。
しかし、今回はまだこれで終わった訳ではありません。
もうワンセット分残っています。
ここで一計を案じました。
もう4枚同時に処理するのは止めようということです。
何故ならば前回もそうでしたが、アームの端の段にセットした2枚と、中段にセットした2枚とでは、何故なのかは判りませんが、明らかに腐蝕の進行具合に違いがあると思ったからです。
端か中かどちらの段を使うかは一瞬ちょっと迷いましたが、結局どちらを選んでも結果に大差は無いだろうと判断しまして、腐蝕液から出し入れのし易い端の段を使うことにしました。