右よりも左側のネガティブキャンバーを若干多くしていただきました。


 これは、普段ドライバーだけ乗車することを想定して、乗車していない左側はあえて右よりキャンバーを寝かせたということです。

 つまり、ドライバー乗車時に、右のキャンバーが若干ネガティブ側に変化し、左右のキャンバーが同じになるよう配慮したという訳です。
 ポジションが決まったらまずは仮止めをします。
 そこで左リアホイールと同様に、ストラットケースとアクスルハウジングの結合を見直すことにしました。


 例によって測定器具を全て取り外します。
 結果見事にトーゼロになりました。
 左ホイール側もセット完了で、アライメント測定を開始します。
 これで調整が出来るようになりました。
 リフト全体を低くしました。
 センサーがセットされた右側。
 なにやらユニークな形の道具が登場します。
 ブレーキペダルの固定とステアリングホイールのセンター固定
 リアのキャンバー角の調整範囲はかなり狭いので、このアクセルハウジングとストラットケースのブラケットを結合しているボルト穴の遊びを目一杯使って、ブレーキローターの上を外側に引っ張った状態にしてボルトナットを締め直しました。
 アライメント測定の準備が出来ました。
 これがアライメント測定の右フロントホイール用のセンサー本体です。

 ホイールに取り付けたアタッチメントに、センサーを固定するためのブラケットをセットしています。
 アライメント測定のセンサーをホイールに取り付けるためのアタッチメントをホイールリムにセットするとき、ホイールリムに接触する部分をテープで保護しています。
 そうこうしているうちに、フロントのアライメントも決まりました。
 そしてフロントのアライメントを、リヤの数値を見ながら調整していきます。
 再度調整して、リアのアライメントが決まりました。
 それにしても実に念の入ったアライメント調整です。

 流石はプロ!!
 そこで先ほど測った数値を参考に、ブレーキローターの上を車体側に押しながら、キャンバーをネガティブ側に調整します。
 アクスルハウジングのブラケット部はマスキングテープを貼ってメジャーで測るためのマーキングをしています。
 さて本題はというと、まず左右のストラットケースとアクスルハウジングのブラケット部、そしてローターとの距離を実測してみます。
 上が右ホイールから撤去したクギです。

 そして下が左ホイールから抜いた、コチラはネジでした。

 これも幸いトレッドの厚み分程度の長さでしたので、セーフ!でした。



 ヨカッタ ヨカッタ♪
 車体を持ち上げて…
 Shopの駐車場をクルリと一周してきました。
 取りあえずタイヤのことは後回しにして、軽くリヤラテラルリンクの調整です。
 ホイールを取り付けます。
 これがリセットした部分です。
 ストラットケースのアクスルハウジングブラケットを固定しているボルトナットを緩めます。
 左リアホイールを取り外しました。


 左リアホイールのネガティブキャンバーがちょっと多すぎるので、それを調整するためにはラテラルリンクの調整だけではムリだと判断して、ストラットケースとアクスルハウジングを固定しなおします。
 車体を軽くリフトアップします。
 ここで一旦ホイールにセットしたセンサーを取り外しました。
 左リアサスペンション、フロント側ラテラルリンクの車体側の固定ボルトナットがかなり強く締まっていました。

 長いレンチで何とか無事に緩めることができました。
 早速調整前の状態を測定しました。
 駒田さんの前にあるのが、アライメント測定器の心臓部です。

 ドイツのBEISSBARTH(バイスバース)製 Microline 4600という機器で、メルセデスも採用している信頼性の高いものです。


 私のデータベースを入力・作成中です。
 アラメント測定器とセンサーを配線コードで接続します。
 こちらは左リアホイール用のセンサーを取り付けています。
 左フロントホイール
 なるほど良く出来ています。
 タイヤをアタッチメートの2本のアームで抱きかかえるようにして固定しています。

 その際に3点支持の足が正確なポジションを決めています。
 アタッチメントを準備しています。(4個)
 クルマ全体をリフトアップしました。


 もう一人のメカの若い方の駒田さんが、なにやら見て嬉しそうなお顔をされています。


 実は先日フロントドアに貼った大判ステッカーのFORMのロゴ部分を見て下さっています。

 これにはみなさんかなり気に入っていただけたようでした。
 なるほどそのひとつは、こうしてブレーキペダルを踏んだまま固定するための器具です。

 そしてもう一方の器具は、ステアリングホイールを固定するためのものでした。
 ポジションを決めて仮留めします。 
 おっと!忘れてはいけません!

 最後にこんなエピソードが…

 アライメントの調整作業が終わって駒田さんが自らテスト走行をされたのですが、お店を出る前に、「このまま帰ってこないかも知れないですよ!」と仰ったのを思い出しました。


 もちろんほんの冗談ですが、メカさんがそう云えるほど会心の仕上がりになっているということではないかと思います。




 次回は私がインプレッションしたいと思います。

 




 
 そして作業の終わりに、このアライメントの測定結果のコピーをいただきました。
 こうして愛車を大切に扱っていただけると、ますます私もこのクルマを大切に乗らなければいけないなとつくづく思います。


 改めて駒田社長さん、駒田さん!本当に丁寧なセッティングをして下さってありがとうございました!


 こうしてアライメント調整の現場に立ちあったのは初めてでしたが、予想以上に大変な作業だと改めてその奥の深さに感心しました。


 たぶんこんなShopばかりではないと思いますが…
 これが最終的に調整が完了した報告用のデータです。
 ただいま13:50です。

 午前中の10:30にピットインしてから3時間半近く経っていました。


 それにしても、アライメント調整ってこんなに時間が掛かるものなのですね。

 昼食の時刻をとうに過ぎていましたので、倉田さんに申し訳ないと謝ったのですが、「いつもお昼は遅いですから」とあっさり云われてしまいました。


 やはりプロです。
 するとフロントの調整に合わせてリアの数値が変わります。


 なるほど、この数値を出来るだけ先ほどのの数値に近づけるように、フロントのトーインを調整する訳か!?

 そういうことですね。
 フロントのキャンバーを弄りましたので、またリアも最初から調整をします。

 リアのアライメントは一度は決まったのですが、フロントが変わりましたのでリアも当然ご破算になります。


 何よりもアライメントの調整は、まずリアが基準だそうです。
 そして最後の4輪アライメント調整に取り掛かりました。
 フロントホイールのキャンバー調整が終了したので、再度リフトから降ろして、また駐車場を一周してきました。
 上と同様の手順で、左側を調整します。
 ホイールを元に戻します。
 そして適正トルクで本締めします。
 出来る限り適正な位置を根気よく探します。
 また、アクスルハウジングの下をリジッドラックで支え、リフトを下げて車高位置までアクスルハウジングを押し上げてから、さらに正確に調整します。
 実測値を目安にして、おおよそ若干ネガティブになる位置を探しています。
 ということで、まずは問題の右側からです。


 今回は若干ネガティブキャンバーを付けていただくことにしました。



 このフロントストラットケースのブラケットのアクスルハウジング固定用の上のボルト穴は、キャンバー調整用に長穴になっていまして、最大3㎜ほどの調整幅があります。
 結果、1㎜しか違いませんでした。


 まあこの差はまんま左右のキャンバー角の差ということでしょうか。

 確かに右の方が1㎜分ポジティブなのが判ります。
 続いて左のホイールも取り外します。
 ドキドキしながら抜いてみると、幸い斜めに刺さっていたらしく中まで届いていませんでした。


 エアー抜けもありません。


 ホッとしました。



 駒田さんありがとうございました!!
 ここでついでに先ほど発見しましたクギの状態を確認します。
 ホイールを取り外しました。
 これまで実際に目で透かして見ても右のフロントはかなり立った感じがしていましたが、水準器で実測してみるとやはり歴然とした事実でした。
 直進状態が若干左に取られています。


 やはり右ホイールのポジキャンが問題ありそうです。
 このままトーインを左右0.1㎜に揃えて…
 気持ちトーイン調整は出来ましたが、どうも気になるのはキャンバーです。

 どちらもかなり立ったキャンバーで、右フロントはポジティブになっています。
 こうしてモニター画面を見ながら調整していきます。
 そして左右のトー調整です。


 トーアウトを調整して、トーゼロにします。

 RA-Rは、ミニサーキット専用モデルということなので、リアが出やすいセッティングになっていますが、これでは高速コーナーのスタビリティが悪いので矯正することにしました。
 右ホイール側
 センサーもセットします。
 そして再度リフトへ
 調整した部分を馴染ませるために、少しクルマを動かします。
 ここで一旦リフトを降ろします。 
 するとスグに倉田さんが2つ目もハケーン!!

 どうもありがとうございます!(涙)



 今度は右フロントでした。

 こちらはなんだかヤバ…!?
 ここで駒田さんが発見してしまいました。(失礼)


 なんと!タイヤにクギが…(左フロント、汗)


 空気は漏れてないよ…?
 後は規定トルクで締め込みます。
 再度調整します。
 取り外したアタッチメントです。
 アタッチメントも取り外しました。
 取り外した右フロント・リアのセンサーです。
 測定器のディスプレイを確認しながら調整します。
 とりあえずリアホイールのトーを調整してみます。
 リアのアライメントです。

 両輪ともかなりトーアウトしています。

 何故か左ホイールに大きめのネガティブキャンバーがついています。
 左側
 最後に左フロントホイール用センサーを取り付けました。
 右リアホイール用もセットしました。
 センサーをアタッチメントに取り付けています。
 左リアホイール
 右リアホイール
 右フロントホイール
 ホイールにセットします。
 タイヤの空気圧を測定し、調整しました。

 私がいつも使用している空気圧にしていただきました。


 フロント:2.5 ㎏

 リア:2.3 ㎏
 タイロッドエンドの長さを調整してトーを調整をするため、予めロックナットを緩めておきます。
 そして、リアトランクを開けてストップランプの配線カプラーを外しました。
 フロントタイヤを正確にターンテーブルに載せます。

 クルマを駐めて、エンジンフードを開けてヒューズボックスをチェックします。
 入場します。
 リフトにフロントホイールのアライメント調整をするため、タイヤがスムーズに動くようターンテーブルがセットされました。
 ピットもまだ開けたばかりのようで、メカニックの駒田さんがリフト周りのお掃除をしてみえました。
 幸い晴天に恵まれたので、幸先の良いスタートとなりました。
これが BEISSBARTH Microline 4600本体。
 3点支持のため3箇所にテープを貼っています。
2014年3月17日

 2月28日にENNEPETAL BILSTEIN SHOCKABSORBER を装着してから200㎞以上走りました。

 そろそろスプリング長が落ち着いてきたので、本日アライメントの測定と調整を実施するために、GRANDSLAM FORM に予約を入れて本日、開店と同時に訪れました。
 左もポジションが決まって本締めしています。
 コチラ側のクギの方が心配でした。

 というのも、トレッド溝に刺さっていたからです。


 こちらも抜いていただきました。
 この時点での4輪測定値です。


 リアはほぼキマリですが、フロントは問題アリですね。
 これはフロントホイールのこの段階での数値です。


 取りあえずこの状態からフロントホイールのトー調整を行いました。
 左リアのキャンバーを調整した結果、- 2°25′あったものが- 1°52′になりました。

 これでほぼ許容範囲になりました。
 再びホイールアタッチメントの取付