みなさんこんにちわ。
さて、東京都知事選挙が終わりました。
残念ながら四党共闘の推薦する鳥越俊太郎氏は、奮闘むなしく第三位の落選となってしまいました。
敗因については、様々な分析や情報が様々なメディアによって伝えられていますので、ここではあえて触れずにおきたいと思います。
選挙中に民進党岡田代表が次回党首選への出馬を取り止めるという報道がなされました。
そして安倍自公内閣が改造人事を発表しました。
顔ぶれを見ますと、重要ポストは留任がほとんどで目新しい人事としては、自転車事故で重傷を負った谷垣幹事長に代わり二階俊博が就任したのと、極右の稲田朋美が防衛相に、世耕弘成が経産相になったくらいでしょうか。
後は見るも無残なつまらない顔ぶれです。
しかも過去に政治と金の問題で真っ黒けの人物が4人も入閣したという無責任人事です。
後は地方創世相の石破茂が、安倍からのオファー農水相ポストを固辞し、閣外へ出たというのが注目点だと思います。
まあいったい何が目的の組閣か、さっぱり政策の意気込みなど感じられない内閣であることは間違いありません。
それはそうです。
経済政策も、行革、その他もろもろの政策も既に全くその視野には無いわけですから当然と言えば当然でしょう。
つまりこの再改造内閣は、秋の国会において日本国憲法改正の一点突破のみを睨んだもので、それ以外の政策についてはほとんど何も考えていないという、いわば安倍改憲自爆テロ内閣なのですから。
安倍改憲自爆テロ内閣と名付けましたのは、この内閣でもってなりふり構わず改憲にむけて一直線に突き進むという、言わば自爆テロにも等しい暴挙も覚悟の内閣という意味で私が勝手に付けました。
しかし、決して冗談で命名したわけでもありません。
これまでの安倍政権のやり方を見ていれば、これは絶体に間違いの無いことだと考えています。
残念ながら都知事選は、安倍と同質かあるいはそれ以上の極右思想に偏った小池百合子が都知事になってしまいました。
これが安倍改憲にとって追い風となるかどうかは、小池都政がまだ不透明で不確定要素が多いので何とも言えませんが、2人とも日本会議の要職にあることだけは変わりありません。
そのことからも、あくまでも安倍晋三が勝手に社会全体が右傾化していると見て、改憲に自信を見せていることだけは確かだと理解しています。
となれば今後早急に安倍内閣は憲法改正に向けて本気で始動することは明らかです。
秋の国会では早々に憲法改正審査会が実施され、安倍自民党は間違いなく緊急事態条項の設置を提案してくることは必定です。
コレに対する非改憲勢力との攻防が当面最大の焦点でしょう。
迎え撃つ岡田(?)民進党、共産党、社民・生活の党がこれにどのような対案で勝負をするのか、現時点では効果的な策や見通しがあるとは思えません。
たぶん何とかして引き延ばしに掛かることだけは確かです。
後は民意による後押しも重要なポイントになると思います。
それには国会内の動きを注視する必要がありますし、主要メディアの憲法改正に関する報道が、今後どのような中身で、どんな視点で報ぜられるかも重要だと思います。
もしも安倍改憲を擁護するような報道がなされるようなことがあれば、重大な危機が訪れることにもなりかねませんので、メディアのチェックは欠かせないと考えます。
民進党内では現在次期党首選に蓮舫と長島昭久が名乗りを上げています。
長島は日本会議の議員ですので、この人物が党首になることはなんとしてでも阻止する必要があります。
また、直前には原口一博が日本会議を脱退するという朗報がありました。
対する自民党は、都連幹部5人が揃って辞任するというニュースも入ってきました。
しかしどれも政局を左右するほどの情報ではありません。
依然安倍改憲勢力は国会で2/3を確保している模様ですが、今後これらの切り崩しが行われる可能性はあると思います。
またフクイチの福島原発事故被害弁護団の国と東電を相手取った訴訟交渉の問題や、8,000ベクレル以下の放射能汚染土を埋め立て土壌として全国で再利用する問題、原発再稼働の問題、高速増殖炉もんじゅの延命工作を画策する文科省の問題、沖縄基地問題の特に高江集落のヘリパッド建設阻止住民運動を強制排除した問題、辺野古基地移転問題、相模原の障がい者施設「津久井やまゆり園」で起きた優生思想に感化された凶行犯の問題、政治と金の問題などなど国内問題に対する政府の対応を追求する手を緩めてはなりません。
これらの取り組みが現安倍政権に対してNO!を突き付ける重要な手札であることも忘れてはならないと思います。
経済政策については、民進党のプロジェクトチームが年金の株式投資による損失の問題を追及しようとしています。
その他、待機児童の問題、保育士や介護士の待遇や給与の問題、老人福祉の問題、認知症介護の問題、平和教育・道徳教育に象徴される歴史教科書の問題、学校教育における言論弾圧の問題、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムの問題などなど日本会議の思想と真っ向対立する様々な社会問題も、充分に安倍政権を牽制し追い詰めることの出来る内容を備えた政策事案であると考えます。
これらの諸問題に対して野党共闘はどのように戦略を構築して、安倍改憲政権と対峙していくかがこれからの大きなポイントになってくると思います。
そして私はなによりも、安倍政権と安倍自民党など国会に根を張ろうとしている日本会議の存在は、絶体に看過できないと考えています。
日本会議を事実上裏で支えている日本青年協議会は、現在の日本にあって唯一無二の極右団体とも呼べる組織で、「生長の家」という新興宗教の教祖、谷口雅春の文字通り戦前回帰時代錯誤の教えをかたくなに信じて止まない、いわば国粋主義者の集まりが、国政においてその影響力を行使しているという一点において、とても許せることでは無いと考えています。
しかも彼らはその影響力を最大限に行使するために、神社本庁と一体になって運動していることに対しても憤りを禁じ得ないのです。
つまり日本青年協議会は神社本庁と結託して、再び国家神道を蘇らせようという企みを持っているからです。
それは即ち取りも直さず日本を戦前同様の大日本帝国憲法(明治憲法)下の軍事国家に戻すということです。
こんな凶人めいた思想を持った極右集団は、一刻も早く政界から排除されこの日本から根絶されることが望ましいと考えています。
これを許すことは、この日本を再び国家主義、ファシズムの道に踏み外す元凶となることは明白で、そのような国にすることは絶体に阻止しなければならないと思います。
そのためには、「日本会議とは」で私が述べていますように、日本会議の背後にある恐ろしい思想を少しでも多くの国民のみなさんにお伝えし、認識していただくことが重要であると確信しています。
2016年8月5日 アールエーアール鈴鹿 こと 田中 博基