これは私たち夫婦がまだ新婚だったころ、家内が購入したPanasonicの吊しのロードレーサーです。

 因みに主要コンポーネントは全てShimano 105 です。

 購入先は、高校の一年後輩のご尊父が営んでおられたアクタサイクル(平田町/現在はありません)という自転車販売店でした。

 当時まったくの初心者だった妻を説得して、半ば無理矢理乗せていました。

 これこそ今となっては完全にオブジェですね。






 高校時代に取り寄せたエベレストのカタログには、最高級のRecord、 中堅クラスのProfessional、そしてラグレスフレームで廉価版のCriterium という3つのモデルしかありませんでした。

 Esprit というモデルはその後に設定されたようですが、Esprit Limited Edition .は、まさにフルオーダーフレームの
Record 相当の内容を持った吊しのフレームでした。
 購入したのは、このMINOURABike Hanger 4Rという商品です。

 このREDカラーの商品は限定版だそうです。

 相変わらず限定という言葉には弱い!笑


 以前からサイクルハンガーを探していましたが、あまりにもいろいろなメーカーから数多くの様々な種類・タイプのものがリリースされていまして、どれにするか迷っておりました。

 今回Amazonで検索したら、偶然このMINOURA製のものが見つかりまして、ここの商品なら買っても間違いないだろうと考えて購入することにしました。
 このMINOURAというメーカーですが、一般にはあまり聞き慣れないと思います。

 しかし、私は高校時代から知っていました。

 自動車大好きになるもっと以前から、私は自転車大好き人間でした。

 当時は競技自転車に憧れていました。

 MINOURAと言えば、当時から競技自転車の練習用ローラー台の定番メーカーでした。

 最近ではアニメ『弱虫ペダル』の中でよく登場してましたから、それで知った方も多いのでは無いでしょうか。

 正式名称は株式会社箕浦です。

 こうして半世紀近く前に初めて知ったメーカーですが、いまだ健在なのは何だかとてもうれしい気持ちになりますね♪
㊱MINOURA BIKE HANGER4R RED 設置
 ボトムブラケットはレコードです。

 外から確認出来ませんが、クランクシャフトは、チタン製スーパーレコードを使っています。

 もちろん軽量化が目的です。

 当然ながらボトムブラケットの分解組み立て、調整も自分の手で実施しています。

 要するにフルカンパのアッセンブルは、全て自分で行っているということなのです。

 ペダルはカンパニョーロロードタイプで、トゥクリップ & ストラップはチネリです。
 リア・ブレーキキャリパーです。

 フロント同様カンパニョーロスモール


 インナーワイヤーはカンパニョーロではなく、しなやかで強靱なシマノジュラエースに取り替えています。

 このときのカンパのワイヤーは単純な撚り線タイプでしたが、ジュラは編み線ワイヤーでした。

 ではなぜサイクルハンガーなのかと言うと、コレをガレージに収納するためです。


 とはいうものの、既にこの状態でずっとガレージのフロアに置いていました。

 しかし今日ではまったく乗らなくなった自転車をフロアに置いておくのは、限られたスペース上問題がありました。

 それで何とか壁に掛けようと、今回やっとサイクルハンガーを購入したと言うわけです。

 再び心臓部です。


 ずいぶん長い間放置していましたが、いまだにメカは立派に現役です。

 少しのメンテナンスを施せば、何の問題も無く使用可能です。

 実際に使用していたときも、メカニカルトラブルに見舞われたことは一度もありませんでした。


 因みに、リムは前後ともスーパーチャンピオン(仏)アルカンシェルです。

 フロント32穴、リア36穴のハトメ付きです。
 サドルは定番のチネリ UNIKANITOR No.4

 自転車を倒したときの擦れはありますが、他はまったく無傷です。


 シートポストはカンパニョーロスーパーレコードです。



 またここでは紹介しませんが、以前に使用していたパーツやカンパニョーロの専用工具など、そのほとんどは現在も大切に保管しています。

 特にコツコツと買い集めたカンパの工具は必見です。
 このヌォーボレコードのリア・ディレーラーは、デザインといい性能といい、今でも私はイタリアン工業デザインの最高傑作だと思っています。
 いくら軽量とはいえ10㎏近くあるので、ここまで持ち上げるのは結構大変です。
 この美しいラグワークを是非ご堪能ください!
2018年9月11日

 本日は3日前にAmazonに注文していたコレが届きました。
 このブレーキレバーもカンパのスーパーレコードです。

 グリップは当初アメゴムのタイプ(茶色)を使用していましたが、耐久性に難がありましたので、この黒いゴムのタイプに取り替えました。

 しかし流石に経年劣化はあります。

 全体に細かいひび割れが出来ています。
 スプロケット(フリー)レジナオロ6段です。

 チェーンもレジナオロ(穴あき)

 レジナはイタリアのチェーン製造メーカーの名前で、正式にはレジナS.I.C.C.と言います。

 因みにレジナとはイタリア語で女王を意味します。

 そしてオロとはゴールドのイタリア語で、どちらも新品は金色に輝いていました。
 確か私が一番最初に購入したカンパニョーロのパーツがコレでした。

 フロント・リアディレーラーのチェンジレバーです。

 もちろん当時はフレーム装着用のバンドが付いていましたが、このフレームはカンパ直付けの加工が施してありますので、バンドを取り外してレバー部だけ移植しました。
 このヌォーボレコードのクランクは、カンパニョーロの文字通り当時最高級のパーツです。

 大ギアはスーパーレコードで、最新の鍛造技術が注入されています。

 小ギアは日本製のスーパースギノですが、肉抜きの穴開け加工がとてもよいアクセントになるので使っています。

 確か購入先のフレンド商会によるスペシャル加工品だったと記憶しています。(現在は知りませんが、当時はこのようなShopオリジナルの加工品が結構ありました)

 フルカンパではありませんが、このスギノのパーツも一級品です。

 因みにクランクも以前は全てスギノ製を使っていました。(現在も全て大切に保管しています)
 久しぶりに掃除も兼ねてじっくりこいつと向き合ったわけですが、やはりこうして飾っておくだけでは勿体ないですね。


 それにしても現在の私、アールエーアール鈴鹿が愛車RA-Rに対して、常に持ち続けている並々ならぬ拘りは、このロードレーサーと同様もの作りに対する至高の職人技や、その魂に触れることへの感謝と喜び、そしてリスペクトから来るものだと思います。

 そしてその心は数十年の時を経ても尚、私の中では決して色あせることなく続いているのだと改めて考えさせられました。
 ヘッド周りのラグワークです。

 ロストワックス製法のチネリ(伊)ラグを使用しています。

 最もオーソドックスなチネリラグですが、私はこれが一番美しいと思います。
 壁掛け完了!
 荷物の中身です。

 同じものを2個購入しました。
 リアのハブは、左側がスモールフランジで、右側のスプロケット側は剛性重視のラージフランジになっています。

 カンパニョーロ・レコードの所謂ハイローフランジハブと云う当時でもとても珍しいハブです。

 スポーク数は36です。

 因みに自慢するわけではありませんが、このリアホイールもフロントホイールも、ステンレス製段付きスポークの調達から組み立て、ホイールの振れ取り調整まで私が自分自身で全て行っています。

 つまり私には少なくともサイクルプロショップ並みの知識と技術があると云うことです。

 さて、本日のメインイベント。

 MINOURABike Hanger 4Rの設置です。

 付属の木ネジで梁と間柱に固定するだけです。
㊲METALSISTEM スチール棚設置
 フロント・ブレーキキャリパーです。

 カンパニョーロヌォーボレコードスモールタイプです。

 このサイドプルタイプは当時国産のブレーキキャリパーは、片効きの問題をよく言われました(実際自分も経験している)が、このカンパはまったく問題ありませんでした。
 そしてコレがその心臓部です。

 フロント・リア変速機は、ヌォーボレコードです。

 クランクシャフトはスーパーレコード

 クランクはヌォーボレコード、チェーンホイールの大ギアはスーパーレコードで、小ギアはスギノ(コレだけ国産)です。

 当時カンパやチネリ、その他有名パーツや工具を購入したり物色しに訪れていたのは、上野の横尾双輪館や阿佐ヶ谷のフレンド商会、原サイクル(ランドナー専門)、名古屋のカトーサイクル、そして前述したオシガモサイクルでした。

 また様々な自転車関係の情報を入手するために、ケルビムの今野製作所や立川のなるしまフレンドなど、当時輪界で名の知れていた都内のサイクルショップはほとんど訪れていました。

 できるだけただのオブジェとならぬよう心がけたいと思います。





 そして後日、展示したロードレーサーがさらに引き立つよう、こんな演出をしてみました♪
  
 ざっと紹介しましたが、いまでもこれらのパーツはマニア垂涎のお宝だと思います。

 しかも今でこそ単なる展示品になっていますが、これでも当時は相当走り込んでいましたし、一時期は私の貴重な日常の足にもなっていました。

 もちろんちゃんと今でも走りますよ。
 その後コツコツとパーツを買い換えて、フルカンパ仕様に仕上げました。

 フルカンパとは、イタリア カンパニョーロ製のヌォーボレコードやスーパーレコードなどのパーツをフルアッセンブルした仕様のことです。

 当時既に日本製のシマノジュラエースなど、性能的には一流品の国産パーツも出回っていましたが、私のようなマニアにとっては何と言ってもカンパニョーロは別格のパーツでした。
 コチラも同様に壁掛けです。笑


 家内のロードレーサーです。

 私のロードの掛かっている壁のちょうど裏側(倉庫)になりました。
 早速梱包を解きました。
 このレコードのフロント・ディレーラーも、その造りといい、性能といいいまだに一級品です。

 またそのシンプルで飽きの来ないデザイン、フォルムの美しさも秀逸な一品だと思います。
 フレームはEVEREST (土屋製作所 /現在はTSUCHIYA TRADING LTD.という会社名に変わって、フェラーリのディーラーになっています)
 Esprit Limited Editionです。

 フレームサイズは525㎜です。

 材質はレイノルズ531(英)という当時最高のマンガンモリブデン鋼ダブルバテッドチューブを使用しています。
  
 塗装は当時のままのオリジナルです。

 大学を卒業して千葉県松戸市の養護学校に勤めていたときに、下宿先の近所でよく訪れていたオシガモサイクルで購入しました。

 さらにそれより以前、大学1年のときに練馬区桜台のサイクルショップRAVANELLOで購入した安価なロードレーサーのフレーム(確かZUNOWだった)に、自分でアッセンブルしたパーツを装着して走っていましたが、EVERESTを購入してからは、それらのパーツをそっくり移植しました。(当時はまだフルカンパではなく、国産のスギノサンツアーなどがメインでした)
 それとこの自転車を載せているスタンドですが、コレも当時から長年ずーっと使い続けてきたメンテナンス用のサイクルスタンドです。

 NITTO(株式会社日東)製で、現在はもう作っていません。

 これまで本当に重宝してきましたし、メンテナンス用のサイクルスタンドですから、いつまた必要にならないとも限りませんのでこれからも大切に保管します。


 ところでこの自転車(ロードレーサー)ですが、これまで軽く触れることはあっても、ちゃんと紹介したことはありませんでした。

 ちょうど良い機会でもありますので、ここでこの私のかつての愛車を改めて紹介したいと思います

 この日の作業はさらにもう一つ残っていました。
 フロントフォークエンドです。

 フォークは最初からフルクロームメッキです。


 フロントハブはカンパニョーロ・レコードスモールフランジ、スポークは32ステンレス製のダブルバテット(所謂段付き)です。

 もちろんロードレーサーですから、ハブはフロント・リアともにクイックレリーズタイプです。
 ハンドルバーはチネリジロ・デ・イタリア

 ステムはチネリ1A突き出し90㎜です。
 とてもエレガントな巻きステー加工です。

 シートポストのストッパーネジもカンパニョーロです。
 トップチューブのここにEVERESTオリジナルのEsprit Limited Editionのマークが貼ってあります。


 上にはリアブレーキアウターケーブルのクランプが3箇所直付けしてあります。
 ヘッド部のEVERESTのオリジナルエンブレムです。

 ヘッドパーツはカンパニョーロ・レコードです。